増えるストレートネック      まっすぐ頸椎

本来頚椎(首の骨)は、30〜40度の湾曲があります。長い間の姿勢の崩れや頚椎の疲労などによって、その湾曲がストレート=まっすぐになってしまう状態をストレートネックといいます。

『ストレートネック』になると頭部の重心が前に移動してしまうために、頭を首の筋肉だけで支えなくてはならなくなります。結果、筋肉が緊張し、慢性的な首の痛みや肩こりなどの症状が現れます。症状が進行すると首の神経を傷め、頭痛・片頭痛、手足のしびれ、めまいなどを惹き起こすとがあります。厄介なことにお薬では改善しません。

姿勢の崩れにより、首だけでなく身体の様々な箇所に悪影響を及ぼすのです。


ネット社会の到来により、ストレートネックが増えています。

長時間うつむき姿勢でパソコンを操作するなどのデスクワークはストレートネックの大きな要因です。そもそも同じ姿勢を1時間以上続けることは身体によろしくありません。

また、高さの合わない枕を使用し続けていると形成されることがあります。 日常から猫背であったり、強制的に顎を引いた姿勢を続けること(例えばバレエや社交ダンスなど)によっても起こります。近年では小児の方にも多く見られるようにりました。

ストレートネックを判別する簡便な方法は、その場で上を向いてみましょう。それが難しい場合、疑いアリです。(しびれ症状のある方は神経を痛めるので、首を反らす運動は避けて下さい)

予防が第一

ストレートネックは一度形成されると簡単に元には戻りません。

治療はケースバイケースで、運動療法、器具を使って首を牽引、整体・マッサージ、電気治療など様々な方法がありますが、コレという決め手はありません。中には数週間で改善することもありますが、元々長い時間で形成されたものですから短期間で元には戻らないのです。

症状によっては筋肉の緊張を緩めるお薬を内服したり、重症のケースでは外科的処置が必要になることもあります。

ストレートネックを防ぐ座り方

耳・肩・腰骨が一直線上に並ぶような座り方がよい。かなり浅い座り方になる。

肘掛けは案外邪魔になるケースが多い。

 


頚に負担をかけないまくらの使い方

就寝時の枕の装着位置が浅いと頚椎に負担をかけます。肩の辺まできちんとサポートするように枕を深く装着しましょう。但し、枕の高さが合っているという前提での話です。

ストレートネックを予防する体操

眼精疲労

眼球の運動は動眼神経、滑車神経、外転神経によって行われ、瞳孔の拡大は交感神経、縮小は副交感神経によって行われています。

 

眼精疲労は副交感神経の疲労でもあります。副交感神経は筋肉の弛緩、涙腺のコントロールを行ってるため、眼筋のコリ、涙の減少をきたします。

 

パソコン作業などは近くの画面を長時間注視するために、副交感神経が活動しています。一方、体は仕事をするために交感神経が活動しています。すなわち、眼は副交感神経、体は交感神経と平素両者が協調して活動するところ、相反する活動を強いられているのがパソコン作業です。これは自律神経障害を起こしやすい作業といえます。